ホームページを作った後にやるべきこと|公開してから始まる基本の運用

会社のホームページを新しく作ったとき、多くの人が「これで集客や問い合わせが増えるはず」と期待します。
しかし実際には、公開しただけではほとんどアクセスが集まらず、「作ったのに効果がない」と悩むケースが少なくありません。
ホームページは名刺やパンフレットと同じで、存在するだけでは役割を果たしません。むしろ、公開してからどのように活用するかが成果を分けるポイントです。
この記事では、ホームページを作った後に必ず取り組むべき基本的な運用について分かりやすく整理します。初心者の担当者でもすぐに実践できる内容をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
基本情報を整えて信頼性を高める
ホームページを公開したら、まず最初に取り組むべきなのが「基本情報の整備」です。会社の住所や電話番号、代表者名、営業時間、サービス内容など、利用者が安心して問い合わせできるための情報が欠けていないかを確認しましょう。
これらが不十分だと「信頼できる会社なのか」という不安を与え、せっかく訪問してくれたユーザーを逃してしまう可能性があります。
特にBtoC向けのサイトでは、料金に関する情報があるかどうかが重要です。「費用についてはお問い合わせください」だけでは不親切に感じられやすいため、参考価格や料金の目安を掲載すると安心感につながります。また、最新の実績や導入事例を紹介することで「実際に活動している会社」であることを伝えられ、信頼度が高まります。
さらに、法的に求められる情報にも注意しましょう。特定商取引法に基づく表示やプライバシーポリシーなどは、通販やお問い合わせフォームを扱うサイトでは必須です。
こうした基本的な表示が欠けていると、検索エンジンからも不十分なサイトと判断される可能性があります。
そして、見落とされがちなのが「会社の顔を見せる情報」です。スタッフ紹介や代表者メッセージ、会社の理念などは、ユーザーにとって「誰が運営しているのか」を理解する手がかりになります。
匿名性の高いサイトよりも、人の顔や声が見えるサイトのほうが信頼を得やすいのは自然なことです。
ホームページの信頼性は、派手なデザインや特別な機能よりも、まずは「正確で最新の基本情報」が整っているかどうかで決まります。運用の第一歩として、公開直後に必ず確認しておきたい作業です。
アクセス解析を導入して現状を把握する
ホームページを公開した後は、「どれくらいの人が訪れているのか」「どんなページがよく読まれているのか」といった現状を把握することが欠かせません。そのために必要なのがアクセス解析ツールの導入です。
代表的なのは Google アナリティクス と Google サーチコンソール の2つです。
アナリティクスでは、訪問者数や滞在時間、どのページが人気かといった利用状況を把握できます。サーチコンソールでは、どんな検索キーワードで訪問されているか、表示回数やクリック数、さらにはエラーが出ているページがないかまで確認できます。
これらを導入することで、漠然と「アクセスが少ない」と悩むのではなく、「トップページは見られているが、問い合わせページには進まれていない」「検索では会社名でしか表示されていない」といった具体的な課題が分かります。問題が見えれば、改善すべきポイントも自然に見えてくるのです。
アクセス解析を設置するのは難しそうに感じるかもしれませんが、基本的にはアカウントを作成し、ホームページに専用のタグを貼り付けるだけで使えるようになります。
最近ではWordPress用のプラグインも充実しており、初心者でも導入は比較的簡単です。
重要なのは、「数値を取ること」そのものではなく、それをもとに改善の行動を起こすことです。
どのページを充実させるべきか、新しい記事のテーマは何が良いかといった判断材料として活用すれば、ホームページを成長させる力になります。
定期的に情報を更新して動きを見せる
ホームページは公開して終わりではなく、定期的に情報を更新することが大切です。どんなにデザインが立派でも、内容が何年も変わっていなければ「この会社は本当に活動しているのだろうか」と不安を与えてしまいます。
逆に新しい情報が発信されていれば、利用者に安心感を与え、検索エンジンからも「活発に運営されているサイト」と評価されやすくなります。
更新といっても、大掛かりな作業を毎回する必要はありません。
たとえば「お知らせ」で営業時間の変更や休業情報を掲載する、ブログで最新の事例やイベント報告を発信する、といった小さな更新でも十分です。大切なのは「サイトに動きがある」ことを継続的に示すことです。
特に効果的なのが 事例紹介や実績の追加 です。
実際の仕事の内容や成果を公開することで、信頼性が高まり、検索から訪れた新規ユーザーにとっても判断材料になります。また、業種によっては季節ごとに変化する情報(建設業の繁忙期、飲食店の新メニューなど)を発信するのも効果的です。
注意点としては、更新が滞るくらいなら最初から無理にブログを設けないほうが良いという点です。数年放置されたブログはかえって「活動していない会社」と見なされるリスクがあります。
どうしても継続が難しい場合は、最低限「お知らせ欄」だけを活用し、必要な情報だけを更新するのが現実的です。
ホームページを継続的に活用するには、定期的な更新が欠かせません。
少しずつでも新しい情報を積み重ねていくことが、会社の信頼を守り、集客や問い合わせにつながる第一歩となります。
WordPressやプラグインの更新・バックアップを忘れない
WordPressでホームページを運営している場合、見落とされがちですが非常に重要なのが システムの更新とバックアップ です。これを怠ると、セキュリティ面で大きなリスクを抱えることになります。
WordPressは世界中で利用されているため、不正アクセスや改ざんの対象になりやすいCMSです。そのため開発元は定期的にアップデートを行い、脆弱性の修正や機能改善を提供しています。
同様に、テーマやプラグインも新しいバージョンが公開されるたびに更新しておくことが欠かせません。古いまま放置すると、セキュリティホールを突かれてサイトが乗っ取られる危険が高まります。
ただし、更新作業を行う際には注意も必要です。
互換性の問題でレイアウトが崩れたり、機能が正しく動作しなくなるケースもあるため、事前にバックアップを取ってから更新するのが鉄則です。
特に「データベース」と「画像・記事データ」の両方を保存しておけば、万一トラブルが起きても復元することが可能です。
バックアップは手動でもできますが、プラグインを利用すれば自動で定期的に保存する仕組みを整えることも可能です。これにより、更新作業への不安が減り、安心してWordPressを運用できるようになります。
ホームページ運用というと「記事を更新すること」ばかりに目が行きがちですが、裏側のメンテナンスも運営の大切な一部です。
セキュリティを守り、安心して情報発信を続けるために、更新とバックアップを習慣化しておきましょう。
SNSや名刺・チラシと連携させて周知する
ホームページは公開しただけでは見つけてもらえません。多くの企業が「ホームページを作ったのにアクセスが増えない」と感じる原因は、そもそも存在が知られていないからです。
そこで重要なのが、他の媒体と組み合わせて周知する工夫です。
まず取り入れやすいのが SNSとの連携 です。FacebookやInstagram、X(旧Twitter)などで新しい記事やお知らせをシェアすれば、フォロワーに情報を届けられるだけでなく、その投稿が拡散されて新しい訪問者を呼び込む可能性があります。
SNSは即時性に強いので、イベント告知やキャンペーン情報など、タイムリーに伝えたい情報との相性が良いでしょう。
次に、名刺やチラシへの掲載も効果的です。営業活動やイベントで配布する名刺やパンフレットにホームページのURLやQRコードを入れておけば、興味を持った人がすぐにアクセスできます。
特に地域密着型のビジネスでは、直接接点を持った相手に「詳しくはホームページをご覧ください」と案内することで、問い合わせにつながる流れを作れます。
さらに、Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)にホームページを登録しておくことも大切です。地図検索や店舗情報と連携できるため、地域のユーザーに見つけてもらいやすくなります。
ホームページを活用するうえで欠かせないのは「作ったことを広める」ことです。SNS・名刺・チラシ・地図サービスなど複数の入り口を用意し、自然にホームページへたどり着ける流れを作ることで、初めてアクセスが増えていきます。
検索を意識したコンテンツづくりを始める
ホームページを公開した後、本格的に集客につなげていくためには 検索を意識したコンテンツづくり が欠かせません。デザインや基本情報の整備だけでは検索流入は増えにくく、利用者に見つけてもらうためには「検索されやすい情報」を発信する必要があります。
ポイントは、ユーザーが実際に検索する言葉を意識することです。たとえば「ランチ 新メニュー 埼玉」「整体 肩こり 料金」「学習塾 夏期講習 費用」といった具体的な疑問形や課題解決につながるキーワードを含めて記事を作れば、検索から訪れる人が増えます。
また、単なる商品説明だけでなく、実例や体験談を盛り込むことも効果的です。施工事例や導入実績、よくある質問への回答など、現場でしか語れない情報は他社との差別化になり、信頼性も高まります。
注意点としては、検索エンジンに向けた不自然な文章にしないことです。キーワードを詰め込みすぎたり、他サイトの文章をコピーするのは逆効果。評価を落とすだけでなく、ユーザーにとっても読みにくいページになってしまいます。
最初は小さなテーマからでも構いません。よく聞かれる質問に答える記事を1本書くだけでも、検索からの訪問を得るきっかけになります。継続して情報を積み重ねることで、ホームページが少しずつ検索に強くなり、集客や問い合わせにつながっていきます。
ホームページは「作って終わり」ではなく「育てていくもの」です。検索を意識したコンテンツづくりを習慣にし、長期的に成果を出せる資産として活用していきましょう。
投稿者プロフィール

- フリーランスWeb制作者
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WordPressを用いたホームページ制作・編集実績は400件以上(うちサイト制作200件以上)。
ココナラでは4年連続プラチナランクを維持し、ユーザー評価は★5(満点)
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