初心者でも使いやすいアクセス解析を目指して。WordPressプラグイン「Access Analytics Plus」を開発しました

ホームページを公開した後、気になることのひとつが「どのくらいの人がサイトを見に来ているのか」ということではないでしょうか。

訪問者が増えているのか、どのページがよく読まれているのか、検索エンジンからアクセスされているのか。こうした情報は、ホームページの運営状況を知るうえで大切な手がかりになります。

しかし、アクセス解析に慣れていない方にとっては、数値の見方や専門用語が難しく、何を確認すればよいのか分からない場合もあります。

私自身、ホームページ制作に携わる中で、クライアント様がもっと気軽にアクセス状況を確認できる方法があればよいのに、と感じていました。

そこで開発したのが、WordPress用アクセス解析プラグイン「Access Analytics Plus」です。

今回は、このプラグインを開発した背景や主な機能、どのような使い方を想定しているのかをご紹介します。

アクセス解析プラグインを自作した理由

Googleアナリティクスは便利だけれど、初心者には少し難しい

ホームページのアクセス解析ツールとして広く知られているのが、Googleアナリティクスです。

訪問者の動向や流入経路、サイト内での行動など、さまざまな情報を分析できる非常に高機能なツールです。

私自身も、その機能の豊富さや分析能力は大きな魅力だと感じています。

一方で、初めてアクセス解析を利用する方にとっては、機能が多いことが必ずしも使いやすさにつながるとは限りません。

例えば「今日は何人くらいホームページを見に来たのだろう」と思っても、どの画面を開き、どの項目を確認すればよいのか、最初は迷ってしまうことがあります。

また、アクセス解析には独特の用語や指標があるため、その意味を理解するにもある程度の学習が必要です。

もちろん、詳しく分析したい方にとってGoogleアナリティクスは有力な選択肢です。しかし、日々のアクセス状況を手軽に確認したい方には、もっとシンプルな方法があってもよいのではないかと考えていました。

これまでは「アクセス解析研究所」をおすすめしていた

そうした理由から、ホームページ制作をご依頼いただいたクライアント様のうち、アクセス解析を必要とする方には「アクセス解析研究所」をご案内していました。

ただ、数か月前に行われたサービスの大きな仕様変更をきっかけに、私が求めていた日々のアクセス状況を手軽に確認するという使い方が、以前より不便になったと感じるようになりました。

これはあくまで私自身の利用目的から見た感想であり、サービス全体の評価というわけではありません。

それでも、クライアント様におすすめするアクセス解析の方法について、改めて考えるきっかけになりました。

それなら、必要な機能を自分で作ってみよう

アクセス解析にはさまざまな方法がありますが、ホームページを運営するすべての方が、複雑な分析を必要としているわけではありません。

まずは、毎日のアクセス数や人気ページなど、基本的な情報を分かりやすく確認できること。

そして、必要になったときには、もう少し詳しいデータも見られること。

こうした使いやすさを重視したアクセス解析環境を用意したいと考え、WordPressプラグインとして開発することにしました。

Access Analytics Plusとは?

Access Analytics Plusは、WordPressの管理画面からホームページのアクセス状況を確認できるように開発したプラグインです。

最も重視したのは、アクセス解析に詳しくない方でも、必要な情報を迷わず確認できることです。

難しい分析を最初から覚える必要はなく、まずはホームページの状況を把握する。そのうえで、興味のある項目を少しずつ確認していけるような使い方を想定しています。

WordPressの管理画面でアクセス状況を確認

ホームページを更新するためにWordPressへログインした際、そのままアクセス状況を確認できるようにしています。

専用の解析画面では、訪問者数やページビューなどの情報をまとめて確認できます。

また、WordPressのダッシュボードにもアクセス情報を表示できるため、記事の更新やお知らせの投稿といった日常的な作業のついでに、サイトの動きを確認しやすくなっています。

アクセス解析を特別な作業として考えるのではなく、日々のホームページ運営の一部として利用してもらうことを意識しました。

Access Analytics Plusの主な機能

Access Analytics Plusのアクセス解析画面のイメージ。サンプルデータによる訪問者数、PV、推移グラフなどを表示
アクセス解析ダッシュボードの画面イメージ(サンプルデータ)

訪問者数やページビューを分かりやすく表示

アクセス解析の基本となるのが、訪問者数とページビュー数です。

訪問者数は、サイトを訪れた人の規模を把握するための指標です。一方、ページビュー(PV)は、ページが表示された回数を表します。

この2つは似ているようで、意味が異なります。

例えば、1人の訪問者がサイト内の複数ページを閲覧すると、その分ページビューは増えます。

Access Analytics Plusでは、こうした基本的な指標に加えて、平均閲覧時間や直帰率、訪問あたりのページビューなども確認できるようになっています。

数値だけでホームページの良し悪しを判断することはできませんが、日々の変化を知るための手がかりになります。

アクセス数の推移をグラフで確認

アクセス数は、単純に合計を見るだけでなく、どのように変化しているかを確認することも大切です。

例えば、新しい記事を公開した後にアクセスが増えているのか、特定の日に訪問者が多かったのかといった傾向は、グラフで確認すると把握しやすくなります。

Access Analytics Plusでは、期間を切り替えながらアクセス状況を確認でき、推移をグラフで表示する機能を用意しています。

もちろん、アクセスが増減した理由までグラフだけで断定できるわけではありません。

それでも、普段との違いに気づいたり、公開した記事の反応を振り返ったりするきっかけになります。

人気ページから読者の関心を知る

ホームページには、トップページ以外にもさまざまなページがあります。

サービス案内、会社概要、ブログ記事、お知らせなど、どのページがよく見られているかを知ることは、サイト運営の参考になります。

Access Analytics Plusでは、アクセスの多いページを確認できるようにしています。

例えば、特定のブログ記事がよく読まれていることが分かれば、関連するテーマの記事を追加するきっかけになるかもしれません。

反対に、見てもらいたいページへのアクセスが少ない場合には、トップページからの導線やリンクの配置を見直すことも考えられます。

このように、人気ページの情報は単に順位を見るだけでなく、今後のホームページ運営を考える材料にもなります。

流入元やデバイスの傾向を確認

ホームページへのアクセスは、検索エンジンだけでなく、SNSやほかのWebサイトなど、さまざまな経路から発生します。

Access Analytics Plusでは、こうした流入元の情報を確認する機能も用意しています。

どのような経路から訪問されているのかを把握できれば、情報発信の方法を考える際の参考になります。

また、パソコンとスマートフォンなど、デバイスごとのアクセス傾向も確認できます。

例えば、スマートフォンからのアクセスが多いサイトなら、スマートフォンでの読みやすさや操作のしやすさを改めて確認するきっかけになるでしょう。

ただし、流入元やデバイスなどの解析結果は、計測環境によって取得できる情報に制限がある場合があります。そのため、表示された数値を絶対的なものとして捉えるのではなく、傾向を把握するための参考情報として活用することが大切です。

アクセスデータをサイト改善に活かすための機能

Access Analytics Plusでは、基本的なアクセス解析に加えて、サイト改善を考えるための補助機能も用意しています。

Google検索のキーワード情報を確認

アクセス解析では、ホームページがどれくらい見られているかだけでなく、どのような検索から訪問されているのかも気になるところです。

Access Analytics Plusには、Googleの検索データを表示するための機能があります。

対応する連携環境では、検索キーワードに関するクリック数、表示回数、クリック率(CTR)、平均掲載順位などを確認できます。

こうした情報は、ブログ記事のテーマやタイトルを見直す際の参考になります。

なお、この機能はGoogle側のデータとの連携を前提とするため、プラグイン単体ですべての検索キーワードを取得できるわけではありません。

アクセス解析の結果をAIに相談する

Access Analytics PlusのAI相談用レポート画面のイメージ。集計期間、相談内容、出力する情報、Markdown形式のプレビューを表示
AI相談用レポートの画面イメージ(サンプルデータ)

もうひとつの特徴が、アクセス解析の情報をAIへの相談に活用できる機能です。

Access Analytics Plusには、解析データを整理したMarkdown形式のレポートを出力する機能があります。

このレポートをChatGPTなどのAIに提供することで、アクセス状況の読み取り方や、今後の改善について相談する際の材料として利用できます。

例えば、アクセスが多いページの特徴を整理したり、ブログで次に取り上げるテーマを考えたりする際に役立てることを想定しています。

ただし、AIの回答が必ず正しいとは限りません。提案された改善策についても、実際のサイトの目的や状況に合わせて判断する必要があります。

また、解析データがAIへ自動的に送信される仕組みではありません。利用者自身がレポートの内容を確認し、必要に応じてAIへ提供する使い方です。

スマートフォンからの確認にも対応

ホームページのアクセス状況は、必ずしもパソコンの前で確認したいとは限りません。

Access Analytics Plusには、スマートフォンから解析画面へアクセスするための機能も用意しています。

移動中や外出先など、パソコンを開けない場面でも、必要なときに状況を確認しやすくするための機能です。

利用には適切なログイン・アクセス権限が必要ですが、日々のアクセス状況をより身近に感じてもらうための機能のひとつとして考えています。

現在はホームページ制作のお客様向けに提供しています

Access Analytics Plusは、現在、CNイントロデュースでホームページ制作をご依頼いただいたクライアント様のうち、ご希望の方に限定して提供しています。

WordPress.orgの公式プラグインディレクトリでは、現時点で一般公開していません。

更新についてはGitHubを利用したアップデート機能を用意しており、配布後も更新できる構成にしています。

現在の提供方法は、誰でも自由にダウンロードできる一般公開型ではなく、希望されるクライアント様向けの限定提供です。

そのため、この記事もダウンロードを呼びかけることを目的とするのではなく、私自身がどのような考えでプラグインを開発し、どのような機能を用意しているのかを知っていただくための紹介としてまとめています。

これからも、使いやすさを大切に

アクセス解析は、専門的な知識を深めれば、さまざまな角度からホームページの状況を分析できる便利なものです。

しかし、最初からすべての機能を理解しようとすると、難しく感じてしまうこともあります。

私がAccess Analytics Plusで目指したのは、複雑な分析機能を競うことではありません。

まずはアクセス状況を手軽に確認できること。そして、必要に応じて少し詳しい情報を見たり、サイト改善の参考にしたりできることです。

ホームページは公開して終わりではなく、その後も少しずつ育てていくものだと考えています。

Access Analytics Plusが、そのための小さな手助けになればうれしく思います。

今後も、実際の使いやすさを大切にしながら、必要な機能や改善を検討していきたいと考えています。

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